リンパ腫治療の新薬を条件付承認

悪性リンパ腫治療薬の新薬「ADCETRIS(一般名:ブレンツキシマブ ベドチン)」が、欧州医薬品庁から条件付ながらも販売承認を推奨する見解を取得した。

ADCETRISは、古典的ホジキンリンパ腫と全身性未分化大細胞リンパ腫を治療対象としており、それぞれのリンパ腫に発現するCD30抗原を標的とした抗体薬物複合体だ。今回、条件付き販売承認を推奨された効能・効果は、下記の2点。
(1)自己幹細胞移植後、または、自己幹細胞移植や多剤併用化学療法が適さず少なくとも2種類以上の治療を実施した、成人の再発・難治性のCD30陽性ホジキンリンパ腫
(2)成人の再発・難治性の全身性未分化大細胞リンパ腫

再発・難治性のホジキンリンパ腫の治療においては30年以上にわたって新薬が承認されておらず、新薬が待望されていた。 ADCETRISは再発・難治性のホジキンリンパ腫および全身性未分化大細胞リンパ腫の治療に貢献すると期待されている。

「 条件付き販売承認」とは、生命を脅かす病気に対して有望と考えられる薬剤を、患者さんへのベネフィットが正式に証明される前であっても、予備的証拠に基づき承認し販売可能とするEMAの制度である。

今後、新薬「ADCETRIS(一般名:ブレンツキシマブ ベドチン)」は、欧州委員会(EC)で審議され、正式な承認を取得した後、まずは欧州27カ国で販売可能される予定。

脳腫瘍のがん細胞を激減させる抗がん剤新薬

悪性脳腫瘍「グリオブラストーマ」の再発を抑える効果の抗がん剤新薬が、マウス実験で発見された。

脳腫瘍の中でも「グリオブラストーマ」は治療が困難とされており、外科手術、放射線治療や抗がん剤で初期治療が成功しても、がんが再発する場合が多いことが問題だった。

しかし、腫瘍を作り出すがん幹細胞の維持に必要な分子に着目し、この分子の機能を抑える効果のある薬剤をマウスと投与したところがんが抑制されたのだ。

実験では、腫瘍を脳に移植したマウスに対して、この抗がん剤新薬を5日間投与した。すると、腫瘍の中のがん幹細胞は10分の1以下に大幅に減少した。さらに、がん幹細胞を脳に移植したマウスでは、10日間の薬剤投与によって、 がん幹細胞を10分の1~100分の1以上に激減させる効果があったのだ。しかも、脳の機能には影響が無く、生存期間も延長することができた。

脳腫瘍の抗がん剤新薬は、山形大と国立がん研究センターの研究チームが開発し、今後は治験への期待が高まっている。

研究論文は、英科学誌サイエンティフィック・リポーツへ発表された。